東京国際フットボール映画祭

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東京国際フットボール映画祭2015グランプリと各賞が決定!


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2015年2月7日から11日まで行われた 東京国際フットボール映画祭は、サッカーカルチャーの振興のために、同映画祭にて上映した作品を毎年顕彰することとしております。

この東京国際フットボール映画祭の各賞が、審査員の方々により、次のように決定いたしました。

 

 

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 東京国際フットボール映画祭2015 グランプリ

 

sonsofbenベンジャミン・フランクリンの息子たち

監督:ジェフ・ペル
出演:サンズ・オブ・ベンのサポーターたち
2015年 / ドキュメンタリー / アメリカ / 114分

Grande Prix :Tokyo International Football Film Festival 2015

“Sons of Ben”

Director: Jeffrey C. Bell
2015 / America / Documentary
/ 110min

 

 

 

【審査委員コメント】

柳下毅一郎

柳下毅一郎 -審査委員長-
(映画評論家)

サッカー映画とはサポーターについての映画である。

サッカーにまつわる現象の中で、サポーターはもっとも不可解な存在だ。なぜサポーターは一文にもならず、ほとんど苦痛しか与えてくれないものに夢中になり、すべてを捧げて悔いないのか? 誰もその問いに答えてはくれない。サポーターは不可解であり、そして映画の観客にいちばん近いものでもある。サポーターの苦しみ、もどかしさ、喜びはぼくらのものである。

今映画祭にも見事にサポーターについての映画が集まった。サポーターの馬鹿馬鹿しさと崇高さが詰まった映画である。もっとも馬鹿馬鹿しいのはもちろん『ベンジャミン・フランクリンの息子たち』である。「我々はサッカー・サポーターだ。チームはまだない」からはじまる馬鹿馬鹿しくも感動的なストーリーでは「チームを持たないサポーター」という哲学的な疑問さえ抱かせさる存在がついに待望のチームを手に入れるまでが描かれる。存在しないチームに打ちこむサポーターほど純粋な愛はないとさえ言えるかもしれない。

『イスタンブール・ユナイテッド』もフットボール・サポーターの崇高なる献身を描いて余すところない。ライバル関係にあるサポーターたちが肩を並べての行進ほど高揚する場面はないだろう。ただし、その高揚は恐ろしいものにもなりかねない。そのことは『FCルワンダ』が語っている。いわば、この二本はサポーター愛のネガとポジの関係にあるとも言えるかもしれない。そしてねがわくば日本のサポーターたちにも、彼らのような情熱と狂気を発揮してほしいものである。せめて映画においては。

 

宇都宮徹壱

宇都宮 徹壱
(ジャーナスリト・写真家)

採点の基準としたのは3点。すなわち「臨場感」「マニア度」「サッカー愛」である。逆に「完成度」や「豪華さ」といったものは、それほど重視しなかった。たとえば『MESSI』は、 完成度と登場人物の豪華さ(クライフひとりを出演させるのに、いくら支払ったのだろう?)においては、7作品の中では群を抜いていたと言えるが、サッカー ファンにとっては周知の話が少なくなく、いささかマニア度には欠けていた(それでもクライフやメノッティのマニアックなコメントは楽しめたが)。

 また『ユルネバ』に ついては、マニア度とサッカー愛に関しては申し分ないものの、残念ながら臨場感が足りていなかった。もちろん、制作期間や権利関係などさまざまな制約が あったため、あえて演劇的演出で一点突破を図ろうとしたのは十分に理解できるし、その効果もよく出ていたとは思う。それでもやっぱり、臨場感が足りていな い。これは制作側を責めるよりも、映像の権利関係でやたらとハードルを高くしているJリーグの現状に目を向けるべきだと思う。今後、こうしたサッカー愛に 溢れる映画の企画が立ち上がったなら、Jリーグには積極的に後押ししてほしいところだ。

 今回、高得点を与えた『イスタンブール・ユナイテッド』と『ベンジャミン・フランクリンの息子たち』は、 どちらも完成度や豪華さでは『MESSI』と比べて見劣りするものの、上記した3つのポイントのバランスが非常に絶妙であったことを評価したい。いずれも 優れたドキュメンタリーであり、着眼点がユニークで、酒を酌み交わしながらサッカー談義したくなるような登場人物がたくさん出てくる。ただし「チームより も先にサポーターが誕生した」という破天荒さで、後者がわずかながら優っているという評価を下した。

 いずれにせよ、バラエティー豊かなフットボール映画を、一挙に堪能することができて大変満足している。この場を借りて、関係者の皆さんに御礼を申し上げたい。

 


 

 

gold_cupフットボール批評 特別賞

 

tumblr_mnw322McxC1qaznnlo1_1280イスタンブール・ユナイテッド

監督:Farid Eslam, Olli Waldhauer

出演:ガラタサライ・フェネルバフチェ・ベシュクタシュのサポーター

2014年 / ドキュメンタリー / トルコ/ 84分

Football Critique Special Award

“Istanbul United”

Directors: Farid Eslam, Oliver Waldhauer
2014 / Turkey / Documentary / 84 min

 

 

 

【審査員コメント】

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森 哲也
(フットボール批評編集長)

サッカーそのものよりは、それを取り巻く人たちにカメラを向けた作品が多く、改めてサッカーは多くの人を魅了し、狂わせるものだと感じました。とくにサポーターの功罪両面に迫った「イスタンブール・ユナイテッド」には心を強く揺さぶられました。インタビューイの言葉1つひとつに血が通っていて、荒削りでもほとばしる熱量が伝わってくる最もアツイ作品。

 

えのきどいちろう

えのきどいちろう
(コラムニスト)

映像に力のあったものを高得点としました。

「サッカー、フットボールが社会性を帯びたムーブメントたり得る」というメッセージですね。

残念ながら日本の作品は物足りなかったです。

 

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チェーザレ・ポレンギ
(サッカージャーナリスト)

トルコサッカーについて知らなかったことをいっぱい教えられた!

 

 


 

 

 

gold_cup観客賞

 

ホ-スター画像ユルネバ -キミは一人じゃない

監督:植田朝日

出演:黒田耕平、ゆってぃ、橘ゆりか、倉田瑠夏、関谷真由、味方冬樹

2015 /ドラマ・コメディ / 日本 / 110分

Audience Award

“Yuluneva -You’ll never walk alone”

Director: Asahi Ueda
2015 / Japan / Drama, Comedy / 110min

 

【映画祭からのコメント】

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東京国際フットボール映画祭にて、最大観客を動員した作品を観客賞として顕彰いたしました。

 

 

 

各賞には東京国際フットボール映画祭より、後日トロフィーが授与されます。

 

 

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