あなたの職場に「なぜ会社はこいつをクビにしないのか?」という人はいませんか?
社内外の人をイライラさせ、会社の利益どころか損害まで出しているにもかかわらず、本人は平然と仕事を続けています。
堪忍袋の緒が切れた社員が「あいつをクビにしてくれ」と直談判してもなかなか通りません。
会社もクビにしたいのは山々ですが、これがなかなか一筋縄ではいかないお話なのです。
今回はモンスター社員を辞めさせる方法はあるのか?
また自主退職に追い込むことはできるのか?
についてお話しますね。
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使えない社員をクビにすることはできるの?
「合理的理由」があればできます。これはどういうことなのかというと
「誰がどう見ても解雇されてもおかしくない理由がある」ということです。
使えない社員というのもこれに該当します。
「やったぁ!それじゃあアイツをクビにしてやろう!」と喜びたくなりますが、
実際はそう簡単な話ではありません。
もうひとつ「社会通念上の相当性」という条件も満たす必要があります。
これは「この内容でクビにするのが厳しすぎないか」というものです。
クビにするということは、その人の生活の基盤を失わせるという重大な行為なのです。
労働基準法などの法律でも「この理由でクビにしてはいけないよ」
という内容がいくつか書かれています。
もしそれを無視してクビにしても「解雇権の濫用」とされクビが認められないのです
働く人の権利はかなり手厚く守られているので、
使えない程度ではクビにするのは現実的に難しいでしょう。
会社をクビになる人の共通点
以下の3つのいずれか、もしくはすべてに該当している人だと考えられます。
・仕事がいい加減すぎる
そもそも上司や取引先の指示を聞いておらず、自分勝手に仕事を進めるような人です。
理由を問われると「自分はこのほうがいいと思ったから」と言ってのけます。
指示とは何か、から説明しなくてはいけません。
・改善する気がない
誰でも間違いや勘違いで迷惑をかけることはあります。
多くの人は「次からは迷惑をかけないようにしよう」と対策を考えるのですが
クビになるような人にそのような発想はありません。性懲りもなく同じことを繰り返します。
・鋼鉄のメンタル
こんなに周りが迷惑していて実際損害も出ているのに、
毎日涼しい顔で出社できる人です。
自分が悪いなどとは1ミリも疑っていません。
このタイプをクビにすると労働基準監督署に訴えたり
裁判を起こされたりする可能性があるので非常に厄介です。
辞める!といつもいってるのになかなか辞めない社員を辞めさせたい
いますよね、こういう人。
周りは「さっさと辞めてくれ」と思っているのに、騒ぐだけで一向に辞める気配がありません。
このタイプには以下のことを言ってみてはいかがでしょうか。
「次何の仕事やるの?」
「当然、転職エージェントには登録しているよね?」
「新しい環境で頑張ろうとしているなんてすごい!応援してるよ」
質問&褒め殺し作戦です。このタイプはプライドが高い傾向があります。
それを逆手に取るのです。
これだけ言われると「何もしていない」とはたぶん言えません。
ウソでも「スカウトがあった」とか「面接の予定がある」と言うと思います。
さらに追い打ちをかけて「この間の面接どうだった?」と聞いてあげましょう。
これを繰り返していると確実にその人は居づらくなります。
ただその人が「やっぱりこの会社には自分が必要だと思うから転職はやめた」
などと言い出さないことを祈りましょう。
モンスター社員を辞めさせる方法
最初にも書いたように辞めさせるのは簡単ではありません。
しかし手順を踏めば辞めさせることは可能です。
まず、就業規則に解雇に関する事項があるでしょうか。
これがないと辞めさせることは難しいです。
さらに「懲戒処分」についても定める必要があります。
注意から始まり減給や出勤停止、最終的には解雇するという流れになると思われます。
ここで大事になってくるのが「全従業員に就業規則が周知されていること」です。
役員や人事・労務部署だけが知っていればいいというものではないことに注意しましょう。
他にも注意点があるので、弁護士や社会保険労務士など
専門の方に相談して進めたほうがいいと思います。
モンスターが相手ですので、絶対に反撃をされないよう、
そして反撃されても撃退できるように「法律」「規則」に沿った対応をして追い出しましょう。
職場の雰囲気を悪くする人を自主退職に追い込む方法
解雇は何かと面倒ですので、やはり自主的に退職してもらいたい、というのが本音だと思います。
こういう方法はいかがでしょうか。
まず辞めてもらいたい人に課題を与えます。
その人にはできないけど、優秀な人だったらできるかもしれないレベルの仕事です。
あまりに難しい仕事をやらせたり、閑職に就かせたりしないのがポイントです。
あくまで「その人の能力を上げるため」ということにしておきます。
当然その人はその仕事をクリアできませんから、降格・減給ということになります。
この評価基準も社内で決めておくといいでしょう。
給料が低くなることに長く耐えられる人はいないと思います。
会社側はいくらでも理由をつけて、自主退職に追い込むことはできると思います。
働く側としては怖い話ですけどね。
まとめ
かなり周りから嫌われているのに、毎日出社できるということは決定的に「自覚がない」のだと考えられます。
このようなモンスターを辞めさせるためには、面倒でも手順を踏むことが必要になります。
しかし時には手っ取り早く給料に反映させるようなやり方を採用するのも仕方ないのかもしれません。
話が通じないので実力行使しか方法が残されていないのです。
ただ会社が訴えられたりしないよう、専門家に相談しながら事を進めるほうがいいでしょう。
法律という盾で守りながら、就業規則という剣でぜひモンスターを倒してくださいね。