空港保安検査員は、航空機への持ち込み禁止物の有無のチェックなどをして、
航空機の安全な運航に携わる重要なお仕事です。
金属探知機やX線を用いて手荷物検査やボディチェックを行う仕事で、
飛行機に乗る際は必ず通過しますね。
飛行機搭乗前の最後の砦であり、航空機と搭乗客を守ることで
、強いやりがいを感じるのではないでしょうか。
その反面常に緊張感を持っていたり搭乗客からはクレームを受けたりときつい一面もあります。
空港で働くなんて、なんとなくカッコイイと思われがちですが、大変なことも沢山あります。
今回は空港保安検査員の年収やきつい理由、やりがいなどをご紹介いたします。
仕事選びの参考にしてもらえたりすると嬉しいです。
目次 関連
空港保安検査員はきつい?やめとけと言わる理由
空港保安検査員がきつい理由としては、
乗客とのトラブル、常に集中力が求められる、
不規則な勤務時間などがあげられます。詳しく説明しますね。
・乗客とのトラブル
乗客からすると、搭乗前の検査は時に煩わしく思えます。
中には検査に不満を持って理不尽なクレームを言ってくる人もいます。
警備員や空港警察が対応してくれることもありますが、結構ストレスはたまりますよね。
乗客に安心して飛行機に乗ってもらうためにも、
検査は必要不可欠なのですが、快く協力してもらえないのは辛いです。
・常に集中と緊張
いつ不審物や危険物が持ち込まれるかわからないので、常に緊張感と集中力が必要です。
・不規則や長時間労働
飛行機が運航している間は検査員も活動しています。早朝や深夜にも仕事するケースも多くあります。
・覚えることが多い
検査方法はもちろんのこと、持ち込み禁止品や制限など、正確に覚える必要があります。
また情勢によっても変化することがあるので常に情報のアップデートが大切です。
・やや低収入
年収320万円前後なので日本の平均と比べても、やや低めです。
空港保安検査員の年収はどれくらい?
空港保安検査員は重要なお仕事であるために公務員と思われがちですが、
実際は航空会社から業務委託された民間の警備会社であることが多いです。
空港保安検査員の年収は320万円前後と思われます。
税金や社会保険を差し引かれて手取りは200万円中盤くらいです。
政府の正式な統計がないのですが、会社の求人要項などから推測しました。
日本の平均が450万円(手取りで300万円中盤)なので、やや低い水準と言えます。
経験を積むことで昇給もありますが離職率も高いので、
長年検査員を続ける人も少なく、年収1千万円プレイヤーは少ないようです。
また空港によって年収の差は生じていて、成田や羽田は若干高いようです。
基本的に収入の男女差はありません。
また女性の乗客には女性の検査員が対応するので、現場職員の男女比は約半々です。
検査員は航空会社からの業務委託のため、収入は低く抑えられてしまっています。
航空機と空港の安全を守る重要な仕事の割に収入が少ないのは、なんとも微妙な感じですね。
慢性的な人出不足に加えて、コロナ禍での大幅な人員削減や、インバウンド需要もあります。
また検査業務が進まず運航が遅延したケースもあるので、人員の補充は急務です。
このままでは空港が機能しなくなるので、検査員の待遇改善の動きが国を挙げて活発化しています。
重要なお仕事なので、今よりも良い待遇になる事を期待したいですね。
空港保安検査員になるには資格がいる?
空港保安警備業務検定(2級と1級)という国家資格がありますが、資格はなくても仕事は可能です。
というのも空港保安検査員は、公務員でもなく航空会社から業務委託された民間の警備会社だからです。
高卒以上であれば就職は可能です。むしろ入社後の研修でしっかりと技術を学んでください。
特別な資格は必要ありませんが、責任感とコミュニケーション能力は求められます。
また英語や中国語、韓国語など語学のスキルがあると有利と言えるでしょう。
ちなみに空港保安警備業務検定は、会社によっては資格手当等で優遇されます。
エックス線透視装置が設置されている場所ごとに、
検定2級保持者を配置しなくてはならないので、いずれは資格を取得することになります。
この資格を取得するには、警備業協会が実施する講習を受講してから検定試験を受験するか、
講習を受講せずに公安委員会が行う検定試験を受験するかの二通りの方法があります。
どちらも学科試験と実技試験で構成されています。
合格率は公表されていませんが、入社後に経験を積んでから準備しても十分でしょう。
空港保安検査員に向いている人と向いてない人の特徴
向いている人には以下のような特徴があります。
・責任感と正義感が強い人
搭乗客全員が安心して安全に飛行機を利用するためには保安検査が必要です。
心無い不審者を阻止できれば、一般のお客さんを無事に見送ることができます。
責任感と正義感のある人にはとても向いているお仕事と言えますね。
・空港での仕事に興味がある人
空港が好き、飛行機が好き、これだけでも十分です。
毎日お客さんや飛行機を見送りながら働けます。
しかも検査が滞りなく終了して無事に飛行機が飛ぶのは、無上の喜びとなるでしょう。
・語学のスキルがある人
地方の空港であっても最近は外国人観光客も増えてきました。
語学のスキルを活かしたい人にはおすすめです。
・コミュニケーションがうまく取れる人
煩わしい保安検査をお願いするので、あまり高圧的になりすぎず、
上手にコミュニケーションできる人は向いています。
・体力のある人、ストレスに強い人
早朝や深夜など、勤務が不規則になる事もあるので体力はあった方が良いです。
また理不尽なクレームもあるので切り替え上手でストレスに強いことが求められます。
一方で向いていない人は上記のことが苦手な方です。
またクレームを言われて落ち込んだり気持ちの切り替えができない人
、押しに弱くてダメなものをダメと言えない人、
お客さんの苛立ちに反応して自分もカッとなる人は向いていないですね。
空港保安検査員の仕事のメリットややりがいを感じる時はどんな時?
空港保安検査員のデメリットを説明しましたが、もちろんメリットもあります。
・空港や飛行機に関する仕事
空港や飛行機が好きな人にとって、毎日好きなものに囲まれる職場はとても魅力的です。
それだけでテンション上がっちゃいますね。
・国内外様々な人と接することができる
空港は国内外様々な場所からお客さんがやってきます。
様々な人と接したい旅行関連の仕事をしたい人にとっては、楽しい職場となるでしょう。
・責任のある仕事
空の玄関口を守っているという強い責任感や使命感は、大きなやりがいにつながります。
今日も平常通り無事な運航に貢献できた、と達成感も味わえるはずです。
普段は忘れがちですが大きな事件が何も起きない日常を守ることはとても素晴らしく有難いことです。
・多様なスキルが身に付く
ボディチェックや手荷物検査のスキルが磨かれます。
危険物に関しても詳しくなります。
またコミュニケーション能力や問題解決能力も向上します。
どんな仕事にもメリットとデメリットがあります。
辛くてきつい一面もありますが、喜びややりがいにつながる一面もありますので
どちらを大事にするかは自分の価値観次第です。
まとめ
空港保安検査員のお仕事を深掘りしましたが、いかがでしたか?
空港保安検査員は空の玄関口を守るという、
使命感と責任感が伴う仕事なのでやりがいを多く感じられます。
また飛行機や空港が好きな人にとっては魅力的な職場となるでしょう。
しかし一方で、常に緊張感と戦いプレッシャーの多い仕事でもあります。
しかもクレームを受けてストレスはたまりますし、
さらには給料や拘束時間を考慮すると、「きつくて辛い」というのは事実です。
どんな仕事でもメリット・デメリットはありますしどんな価値観を重視するかは本人次第です。
メリット・デメリットを考慮したうえで、自分の価値に合った仕事をしましょう。