新入社員の残業はいつから?新入社員を残業させない、定時で帰れる期間と新卒でいきなり残業が多すぎる会社の特徴をご紹介します。





新入社員は覚えることが多すぎて、入社から数ヶ月はとても疲れる時期です。

仕事に慣れていないうちから残業をしてしまうと、体調を崩してしまうことがあります。

会社はそんな新入社員の特徴を知っているので、定時で帰らせることがほとんどです。

しかしまれに入社初日や1ヶ月も経たないうちから残業させる会社もあります。

入社間もない新入社員に残業させる会社には、いったいどんな特徴があるのでしょうか。

今回は「新入社員が定時で帰れる期間と新卒なのに残業が多すぎる会社の特徴」についてご紹介しますね。



新入社員は残業させない、定時で帰れるのが当たり前?


入社後3ヶ月〜半年くらいまでは定時で帰れることが多いです。

その理由は大きく2つあります。

・できる仕事がないから

残業してもらうほどの仕事がないので、定時で帰ることになります。

残業させることも可能ですが、教えなければできないことがほとんどです。

教える側としては時間と手間がかかります。

会社としては効率が悪くなるので新入社員は残業せずに帰ってもらったほうがいいのです。

・退職されるから

新入社員は仕事と環境に慣れるまでに最低3ヶ月かかります。

通常の就業時間をこなすだけで精一杯のはずです。

そんなときに残業をさせてしまったら、

新入社員は疲れ切ってしまい退職してしまう危険性があります。

「長く働いてもらいたい」と考えている会社は、

新入社員に無理をさせず定時で帰らせる傾向があります。



新入社員に残業させて残業代を払うのは法律で違法?


原則として「1日8時間」「週40時間」の労働時間を超えると労働基準法違反となります。

しかしこの時間を守っていては仕事になりません。

そのため合法的に残業を認める「36(サブロク)協定」があります。

簡単に説明しますね。

36協定というのは会社と労働者の間で交わされる「

残業や休日の労働についての取り決め」のことです。

その内容を協定書にまとめ、労働基準監督署に提出して

受理されれば残業は違法でなくなります。

したがって新入社員であっても、36協定が締結されているのであれば

残業させても問題はないということになります。

さらに会社がちゃんと残業代を払っているなら、残業に違法性はありません。

もちろん残業時間の上限は決められています。

・1ヶ月で45時間

・1年で360時間


新入社員のうちから長時間残業をさせる会社は少ないと思いますが

36協定については知っておくといいですね。



新卒一年目の平均残業時間はどれくらい??


新卒一年目に限定した平均残業時間についての

公的な統計は残念ながら見つけられませんでした。

ただ厚生労働省では企業に対し「毎月勤労統計調査」を行っており

業種ごとの残業時間が書かれてあります。令和3年分について見てみました。

業種によってかなりバラつきはありますが、

一番長い残業時間は一般労働者で1ヶ月25.3時間となっています。

1ヶ月の勤務日数を20日と仮定すると、1日の残業時間は1時間強です。

なんだか少ない気がしますね。

統計調査の通りに考えると、新卒一年目の残業時間は1ヶ月で25時間を超えることはないでしょう。

もちろん調査は目安ですので、参考程度に考えておいてください。

まれに新入社員に月40時間以上の残業をさせている会社もあるようです。

これはさすがに多すぎます。転職を視野に入れたほうがいいでしょう。



ブラック会社?新卒でいきなり残業をさせる、残業が多すぎる会社の特徴


新卒でいきなり残業させるのは、繁忙期でない限り高確率でブラック企業の可能性が高いです。

新卒で残業させる会社には2つの特徴があります。

・慢性的な人手不足

新人に残業させないと仕事が回らないほど、人手が足りていないということです。

採用しても1年以内で辞めていく人が後をたたない職場なのでしょう。

短いスパンで社員の採用と退職を繰り返しているので、なかなか人材が定着しないのが特徴です。

・仕事量がキャパオーバー

会社が引き受けられる限界を超えて、仕事を受注していることも考えられます。

仕事を受注できれば会社は儲かりますが、仕事量が多すぎると社員に無理をさせることにつながります。

もちろん新入社員であっても、容赦なく仕事を回してきます。

新入社員に配慮しない会社はブラック企業と考えていいでしょう。



新入社員が定時で帰りにくいような雰囲気の職場は注意!


新入社員が定時で帰りにくい会社は要注意です。

この先やっていけるか慎重に見極めてください。

・昭和気質

令和になった今でも、企業の気質が昭和である会社は多いです。

「残業は美徳」なので新入社員であっても残業は当然で、

むしろ「新入社員こそ残業しろ」と考えています。

今後もプライベートを優先させることは難しいでしょう。

・残業が目的になっている

仕事があるから残業しているはずなのに、

いつの間にか残業そのものが目的になっている会社があります。

多くの社員が「ムダ」と思いながら、それでも残業を減らせない会社に発展はありません。

・上司が無能

「自分はこんなに仕事が多くて残業しているのに、

新人だからって帰りやがって」と思っている上司は、たいてい仕事がデキません。

自分の無能さを棚に上げて、新人に八つ当たりしているのです。

こんな上司がいる会社で働くのはオススメしません。



まとめ


基本的には新入社員のうちは残業をさせません。

会社があなたを大切に考えているからです。

新入社員に残業させることは、36協定を締結していれば違法ではありません。

しかし残業代が出ても、入ったばかりの新入社員に

残業させる会社はブラック企業の可能性が高いです。

慢性的な人手不足や多すぎる仕事量で、先輩たちは何時間も残業していないでしょうか。

それはあなたの未来の姿です。

せっかく入社した会社ですが、早めに見切りをつけたほうがいいかもしれません。

残業続きでしんどくなる前に、無理のない働き方を選んでくださいね。